出会いの妙・・・不思議・・・
写真家として活動する中、津曲佑蒼子という書家とご縁が出来た。そして彼女と行動を共にしていくうちに様々な作家との出会いが始まる。
昨年より福井に足が向くことが多くなっていた。そんな矢先、彼女の作品展の来場者で作家の恵子さんが出展している福井の会場にを訪れることに・・・
その時、床に広げた紙に龍を描く作家に心奪われる。
彼女の名は緋呂!神龍絵師という!ここに来たのは彼女に出会うためだったのだと悟る。龍がまた縁をつないでくれたのだ。
意気投合して話しをしていくうちに彼女が今作りかけているホームページの画像撮影をさせて頂くことになった。
11月の金沢での作品展の終了まで待って頂き12月に入り、彼女のアトリエがある福井は越前町を訪れた。
神気溢れる古民家に飾られた龍を描いた絵画の数々・・・
これらの作品を撮るにあたり神棚がある部屋を選んだ。
半端ではない撮影を予感し自分の中の芯を整える為に神棚に向き合い般若心経と祝詞を奏上・・・
反射を防ぐ為、額装のアクリル板を外してもらい一つ一つの作品、龍神と対峙して心鎮めシャッターを押す。
撮影を続けるうちに龍が額内から飛び出しレンズを通し体内に入って来るような錯覚に陥った!
作品撮影の次は作家の創作風景を撮ることに・・・
彼女が紙を広げ筆を下ろしていく一挙手一投足をつぶさに観察しながらシャッターを押す・・・・
筆が走り龍の形が露わになるに連れ彼女の意気も上がりスピード感が増す。
僕も彼女の癖というか描く時の動きのパターンが把握出来てきて彼女の動きに同調、シンクロし一体化する・・・
なんという心地の良い撮影なんだろう!リズム良くシャッター音が響き渡る。
モデルの撮影もそうだが被写体から溢れ出る魅力というか輝き、美しさがどんどんシャッターを切らしてしまう・・・
「写真家、冥利に尽きる!」・・・そう思わせる貴重な体験であった!
龍が繋げてくれたご縁に感謝!
筆を執って描く時の緋呂さんはまるで龍が乗り移ったかのように気迫に満ち近寄りがたい怖さのようなものがある。
大作を背景にポートレートを撮らせてもらったが先ほどとは違った穏やかで優しさに溢れた姿があった!